凶暴熊、魚沼市中心街に現る!
救命救急センター医師 山口征吾です。
10月18日、19日に魚沼市中心街に熊が出現。
初日に4名、翌日早朝に2名の合計6名の方が襲撃されました。
救急隊からの連絡を受けた私は、
「また熊外傷か!」と叫びました。
被害現場が近いことから1匹の熊によるものと考えられています。
街のど真ん中での被害で、市民を恐怖のどん底に陥れました。
ヘリが低空を飛び、パトカーや消防車両などがパトロールのため巡回。
エリアメールでは外出を控えるようメッセージが流れました。
関係者の必死の努力がありました。
魚沼市を震撼させた熊は19日に猟友会によって駆除されました。
熊は体長約1.3mの雄でした。
ニュース映像を見ると、パトカーに襲いかかり、走行中の車両に向かってくるなど、かなり凶暴な熊と思われます。
被害にあった方は全員、頭もしくは顔面を激しく損傷しています。
熊は賢い動物で、急所を襲ってきます。
頭部と顔面は最も狙われる部位です。
熊は力が大変強く、爪も鋭いです。
腕を一振りすれば、人の皮膚などひとたまりもありません。
顔面外傷は形成外科的な処置が必要になり、当院では対応できません。
3名の方が長岡市と新潟市の病院へ搬送になりました。
今年は山の木の実が不作で、里に熊が降りてきているようです。
熊の目撃情報が相次いでいます。被害者も多いです。
熊の被害を防ぐためには
- 庭の柿の実などをさっさと収穫しておく
- 熊と目があったら、目をそらさない
- 山に入るときには、熊鈴やラジオなどを鳴らす
- 山に入るときには杖やストックなど、武器としても使用できるものを持参する
- ひとりではなく、複数でいると襲われにくい
などがありますが、状況や熊の個体差もあるので、一概には言えません。
十分、注意してください。