12月15日 災害訓練を実施しました

病院長ブログ

久しぶりのブログです。新型コロナウイルス感染症が5類に移行してからも、病院では病院機能評価の受審や医療情報システム(電子カルテ)の更新など、いろいろなことに対応してきましたが、なかなかブログに書く適当なものがなく、つい書きそびれていました。

今回、12月15日(金)に災害訓練を実施しましたので、その模様をお知らせします。

当日は、当院職員のほか、北里大学保健衛生専門学院の学生の皆さん、圏域の行政、保健所の職員の皆さん、消防の皆さん等、約150名の方々に参加いただき、南魚沼市を震源とするマグニチュード8.0の直下型地震が発生し、南魚沼市で震度7を観測したとの想定で訓練が行われました。

12月15日15:00に、館内放送で緊急地震速報が流れ、職員には同時に、オクレンジャー(魚沼基幹病院職員向けの安否確認システム)が訓練モードで一斉配信されました。

災害の規模から多目的ホールに災害対策本部の設置が宣言され、本部班、診療班、看護班、診療放射線班、検査班、薬剤班、給食班、医療機器班が立ち上がりました。

また、地域に多数の負傷者が出ているという想定で、診療指揮所が立ち上がり、当院を受診する、あるいは当院に搬送されてくる負傷者のトリアージ(多数の傷病者が発生した場合に、緊急度や重症度に応じて治療優先度を決めること)エリアが設置されました。

まもなく、院内各部署から、各部署毎の人的被害、物的被害、診療機能の被害の状況が本部に報告され、情報共有のために、ホワイトボードに次々に記載されていきました。さらに、行政や保健所、消防からは、地域の被害情報も報告されてきました。

トリアージエリアには、学生さんをはじめ、傷病の程度をあらかじめ指定された患者役の参加者が受診、搬送され、入院や手術の要否を含め、その程度に合わせて、診療指揮所の指示のもと、それぞれ運ばれていきました。

16:00頃には災害対策本部会議が開催され、各セクションからこれまでの対応状況や課題が報告され、保健所リエゾン(連携、橋渡し担当)、消防リエゾンからの報告も行われました。

病院の建物に甚大な被害がないことから、災害レベルを3として、「一般外来の受入中止」、「予定手術の延期」、また、電子カルテの運用が不能のため「紙カルテでの運用」、病棟には大きな被害がないため「病棟の運営を継続」等が確認されました。

かなりの混乱も見られましたが、今回の訓練は災害発生時の初期対応、情報収集、情報共有を主体としたものであり、本当の災害では、この後地域災害拠点病院として、被災者への医療と一般診療の両立を検討していく必要がありますが、今回は参加者からの感想や反省点等の意見交換が行われ、最後に私から参加者へのお礼を述べ、17:00頃訓練は終了しました。

久々にかなり大人数での災害訓練を行ってみて、各種課題も検討することができ、今後も定期的に行う必要性を感じました。将来的には地域の皆さんにも参加していただく訓練ができると良いと思いました。

よくアクセスされるページのご案内