臨スポ in 朱鷺メッセ ♡ Niigata, Japan ♡
2024年11月16日~17日に、新潟市朱鷺メッセで第35回日本臨床スポーツ医学会が盛大に執り行われました。急速に寒波が到来し、冬のはじまりを感じるなか、学会場ではそれら寒さを吹き飛ばす熱気で溢れていました。
本学会は、競技スポーツのみならず、あらゆるスポーツの領域に、医学的に関わる多分野の有志が集う国内有数の学会です。本会は、新潟医療福祉大学の大森豪教授が大会長として主催され、シンポジウム・一般演題の10会場およびポスター展示・企業展示会場が用意され、2日間どこも大盛況でした。全員懇親会ではアルビレックスチアリーダーズのパフォーマンスやピラティスの実演会などユニークな催しもありました。
本会は自由闊達な雰囲気の中、参加者がそれぞれの興味に従い活発な議論や交流が行われていました。多彩な参加者との出会いから新たな交流が生まれる点も本会ならではの魅力です。
今回、当院からは口演1演題とポスター2演題を発表する機会をいただきました。いずれも、当地特有のスキー・スノーボード外傷に関連する演題で、発表を通じて他の山岳地域からの参加者や競技関連の方々との交流が生まれました。また県内で活躍する他の施設スタッフや、他県で活躍される県内出身者、それまでメールや紹介状だけの交流しかなかったような競技関係者にも対面することができました。以前、とてもお世話になった先生とも10年ぶりに再会することができました。
また当地域からは、魚沼市上村医院院長の上村伯人先生から地域スポーツの取り組みについて、シンポジウムでの登壇もありました。地域のスポーツ団体や競技者、指導者、愛好家は、その地域の文化資産とも捉えられます。それらの人々への医学的な支援は地域全体の価値向上にもつながります。健康増進、障害予防、外傷予防、治療~回復期リハビリなど、具体的な方策は普段我々が病院で行っている業務そのものです。また地域で行われるスポーツ大会の会場救護などは、当院で培ったスキルがそのまま活かされます。それらの医療資源をどのように活用するか、その体制作りや強化に関しては各地域固有の課題です。ドクターだけでなくスポーツナース・リハビリテーション技師・栄養士・薬剤師・病診連携室職員など、すべてのスタッフに活躍の場があり、その連携・協働が鍵となります。
“地域でひとつの病院”という理念を改めて胸に刻み、2024-25ウィンターシーズンを共に乗り切りましょう。
(文責: 整形外科 目良 恒)