救命救急センターにおける睡眠障害について
救命救急センター看護師の上村と清塚です。
みなさんは最近よく眠れていますか?
私たちは普段、何も考えなくても夜になれば眠くなり、朝には目が覚めますよね?(中には夜型人間もいるようですが・・・。)
ICUでは、60%の患者さんに睡眠障害が起こっていると言われています。当院の救急救命センターは、ICUと同様の設備となっています。急性期では炎症や痛み、不安、環境の変化など様々なことが原因で、患者さんは眠れなくなります。睡眠障害がせん妄の原因になるかどうかは、はっきりとわかっていないようですが、普通に考えて満足に眠れなくなるって辛いことじゃないですか?「眠れない」ことで、QOL(生活の質)は低下しますし、治療に悪影響が出るかもしれません。
↑夜間の重症ベッドです。モニターの光が眩しいですよね。
今年度、救命救急センターせん妄・睡眠班では、睡眠障害について学び、患者さんが少しでも眠れるように取り組んでいます。その中で「睡眠促進プロトコル(あらかじめ定められた手順)」というものを作成しました。プロトコルの内容は、普段の患者さんの睡眠状況を把握することから始まり、照度やアラーム音、適切な鎮静などを盛り込んでいます。プロトコルを導入し、少しでもスタッフが睡眠障害に関心を持ち、患者さんが安楽に過ごせたらいいなと思っています。
↑睡眠促進プロトコルについてはUKBリサーチで活動を報告しました。
まだ、看護師の意識調査の段階であり、しっかりとした研究とは言えませんが、当院の救命救急センターの今後の課題であると考えています。今後は、睡眠促進プロトコルの内容改善や実際に患者さんの睡眠の質に変化があったのかどうかを調査していきたいと考えています。