「魚沼コシヒカリ」で広く全国に知られる魚沼は、雄大優雅な越後三山(八海山・駒ヶ岳・中ノ岳)を仰ぎ、魚野川沿いに広がる南魚沼・北魚沼と、信濃川を囲む中魚沼の二つの地域からなっており、福島、群馬、長野の三県との県境を形成し、全国の6都府県よりも広大な面積を有する地域です。
この地域に、真に住民の健康に貢献できる医療体制を構築したいという、魚沼市名誉市民でもある当機構荒川正昭前理事長をはじめ、長年にわたる関係者の熱い思いが実を結び、国や新潟県の地域医療構想に先駆けて、魚沼地域の医療再編により、平成27年6月に新潟県地域医療推進機構魚沼基幹病院は開院しました。
魚沼基幹病院は高度専門医療・急性期医療・救急医療の拠点を担い、「地域全体でひとつの病院」を合言葉に、魚沼地域に立地する他の医療機関(病院・診療所)との機能分担・医療連携を進め、さらに、超高齢社会に対応するための地域包括ケアシステムの構築に関わる様々な施設・サービス・行政との連携を図ります。
そのためにも、第7次新潟県地域保健医療計画の魚沼圏域の重点課題である、地域医療連携ネットワーク「うおぬま・米(まい)ねっと」を今後さらに推進・活用することにより、地域医療の新潟発のモデルとして、全国に発信したいと切に願っています。
また、魚沼基幹病院には、新潟大学医歯学総合病院魚沼地域医療教育センター(略称:新潟大学地域医療教育センター)が併設され、各診療科の診療・教育スタッフには、特任教員として公募により選考された教員(教授・准教授・講師・助教など)が配置されています。同センター教員は、魚沼基幹病院の高度医療を担うとともに、医学生の臨床実習や卒後臨床研修、専門研修等を通じて、新潟県の医師の育成も行っています。
さらに当院は、医療分野を目指す高校生の病院見学や、様々な職種の医療系学生の実習も受け入れており、医師だけでなく、看護師や医療系技術職員・スタッフも含めた「若手医療人の教育・研修のメッカ」となることを目指しています。
魚沼基幹病院はまだまだ若い病院です。これからも地域のみなさんの期待に応えられるようさらなる発展をとげ、地域に貢献していくことを肝に銘じ、あわせて新潟県の医療の発展に一層の貢献ができることを願いつつ、職員一同、意見を交換し合いながら進んでいきたいと思います。
関係各位のご理解とご支援をお願いいたします。