基本情報
産婦人科は周産期医学、腫瘍医学、生殖医学、女性医学という4つの基本分野から成り立ち、女性の一生をサポートしています。周産期医学は分娩、腫瘍医学は子宮頸がん・子宮体がん・卵巣がんなどの悪性腫瘍および子宮筋腫・卵巣腫瘍などの良性腫瘍、生殖医学は不妊症・不育症、そして女性医学は更年期・思春期などの症状に対応しています。新生児科・内科などと連携した周産期医療、婦人科悪性腫瘍に対する手術療法・化学療法・放射線療法を組み合わせた集学的治療、婦人科良性疾患に対する3Dカメラを用いた腹腔鏡下手術、人工授精までの不妊治療などを行っています。
母児ともに安全な分娩を第一に目指しています。妊娠に合併する疾患も、他科の専門医とともに対応させていただきます。妊娠高血圧症候群、早産、多胎、高齢妊娠などのハイリスク妊娠の管理も周産期母子医療センターの医師と協力して、質の高い周産期医学を行っていきたいと考えております。また、他の産婦人科診療施設からのハイリスク妊婦母体搬送の依頼に対応することで地域医療に貢献しています。
子宮頸がんに対する広汎子宮全摘術では、術後の排尿障害防止のために神経温存術式を取り入れています。早期の子宮体がんに対しては、体への負担が少ない腹腔鏡手術を行っております。卵巣がんに対しては、術後にBRCA遺伝子などを検査し治療方針を決定しています。このように、ひとりひとりの患者さんの状況に合わせた医療を行っていきたいと考えております。また、子宮筋腫、卵巣腫瘍などの婦人科良性疾患の3Dカメラを用いた腹腔鏡下手術を積極的に施行しています。
基礎ホルモン検査・子宮卵管造影・精液検査などの基本的な不妊検査を行い、タイミング療法・人工授精を行っています。体外受精が必要な場合は、他院へ紹介させていただきます。不育症に対しては抗カルジオリピン抗体・自己抗体などの血液検査を行い、アスピリン・ヘパリンなどによる薬物療法を行っています。
更年期障害に対して、ホルモン補充療法・漢方薬などの治療を行っています。骨密度検査なども行っています。若年女性に多い月経困難症・月経前症候群に対し、低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬、漢方薬などの治療を行っています。