経外耳道的内視鏡下中耳手術

慢性中耳炎について

鼓膜に穿孔をきたした状態が持続することを慢性中耳炎とよびます。慢性中耳炎で耳漏を繰り返している場合などは、聴力低下が進行するため手術を検討します。手術は全身麻酔が多いものの、局所麻酔でも手術可能です。

内視鏡下中耳手術について

局所麻酔では日帰りで、全身麻酔では3~5日間の入院となります。耳後部の皮膚を2~3mmほど切開し、皮下組織を採取しておきます。外耳道より内視鏡を挿入し、鼓膜を観察できるようにします。鼓膜の穿孔した部分に採取した皮下組織を裏うちするように貼りつけます。その際に血液製剤を用いる必要があります。また、耳内にはガーゼを何枚か入れて血液などが流れてこないようにします。

手術後について

耳後部の創部は術後7日目に外来にて抜糸を行います。耳内ガーゼは何回か交換する必要があり、術後1か月の間は複数回受診していただくことになります。鼓膜が再生するまでに3か月ほどかかります。その間に頭部への強い打撃や気圧が大きく変化するようなことがないように注意する必要があります。具体的にはサッカーや剣道、柔道などのスポーツや、飛行機搭乗、強く鼻をかむなどです。一般的に90%の方で鼓膜が閉鎖します。

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