副腎は後腹膜という体の奥深い部位にありますので、副腎腫瘍を摘出するにはまず副腎以外の臓器を剥離という操作で場所を移動させて副腎を露出する操作が必要です。
副腎腫瘍はホルモン産生する腫瘍(アルドステロン症、クッシング症候群、褐色細胞腫など)が多く、それに伴い高血圧の治療を必要とする患者さんがほとんどです。手術でなおる高血圧が特徴です。
他の臓器が固定されている膜を切開して剥離し副腎を露出します。腹腔鏡手術は少ない手術侵襲で行うために腹腔鏡(細いカメラ)と特別な道具を用いて小さな傷で行います。腹部に4〜5か所の小さな穴をあけ、筒状の器械を入れます。そこからカメラと手術器具を挿入して炭酸ガスでお腹をふくらませ(気腹)、手術を行います。腹腔鏡下副腎摘除術は当院医師西山ら新潟大学泌尿器科の医師チームが世界で最初に行い成功させた手術です。