腹腔鏡下根治的腎摘除術・腎部分切除術

腎臓の癌と言われたら

腎臓に腫瘍がある場合そのほとんどは腎臓癌です。手術により摘出することがもっとも有効な治療法です。腎以外に病気が広がっている場合でも、腎を摘出する事が有効である場合もあります。

腹腔鏡下根治的腎摘除術はどうやるか

腹腔鏡下根治的腎摘除術は腎臓内に直径4cm以上の腫瘍ができた時に行う標準的な治療法です。直径4cm未満の小さな腫瘍の場合には腫瘍のみを摘出する腹腔鏡下腎部分切除術を行います。腹腔鏡手術は少ない手術侵襲で行うために腹腔鏡(細いカメラ)と特別な道具を用いて小さな傷で行います。腹部に4〜5か所の小さな穴をあけ、筒状の器械を入れます。そこからカメラと手術器具を挿入して炭酸ガスでお腹をふくらませ(気腹)、手術を行います。腹腔鏡下根治的腎摘除術では腎臓へつながる動脈、静脈を手術用クリップではさんで切断します。腎臓を体外に取り出すために、1か所の傷を数センチメートルまで延長します。

腹腔鏡下腎部分切除術はどうやるの

大きさが4cm以下で腫瘍だけを切除できる場合は腹腔鏡下腎部分切除術を行います。腹腔鏡下腎部分切除術ではお腹をほとんど切開することなく、腫瘍を体の外に取り出します。腎臓は体の中の深いところにある臓器なのでこの手術の最もよい適応と考えています。

腎癌のそのほかの治療

腎癌に対しては、放射線療法やいわゆる抗癌剤療法は有効ではありません。分子標的治療や免疫療法は転移のある腎腫瘍に対して有効で、開発が盛んに行われています。当科では新しい治療法を積極的に取り入れています。

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